次の2つの関数のグラフの共有点の座標を求めよ。
(1) $y=\dfrac{2x}{x-1},\ y=2x$
(2) $y=\dfrac{4x+1}{2x+3},\ y=2x-1$


(1)
$\dfrac{2x}{x-1}=2x$
$2x=2x(x-1)$
$2x=2x^2-2x$
$2x(x-2)=0$
$x=0,\ 2$
$y=2x$ に代入して $x=0$ のとき $y=0$、$x=2$ のとき $y=4$
よって共有点の座標は $(0,0),\ (2,4)$
(2)
$\dfrac{4x+1}{2x+3}=2x-1$
$4x+1=(2x-1)(2x+3)$
$4x+1=4x^2+4x-3$
$4x^2-4=0$
$4(x+1)(x-1)=0$
$x=\pm1$
$y=2x-1$ に代入して $x=1$ のとき $y=1$、$x=-1$ のとき $y=-3$
よって共有点の座標は $(1,1),\ (-1,-3)$
答えは (1)(2) とも合ってる。でも記述では、分母を払った行で減点される。
どの行か:(1) の2行目 $2x=2x(x-1)$ と、(2) の2行目 $4x+1=(2x-1)(2x+3)$。ここで両辺に $x-1$((2) は $2x+3$)を掛けている。
なぜつながらないか:もとの式 $\dfrac{2x}{x-1}=2x$ は、$x=1$ では左辺が作れない(分母が $0$)。ところが掛けたあとの $2x=2x(x-1)$ は $x=1$ も入れられる式。つまり「掛けたあとの式の解」は「もとの式の解」より多いかもしれない。もとの式と同じになるのは「$x\neq1$ のもとで」だけ。
だから答案には、①最初に $x\neq1$ と書く、②出てきた解がそれを満たすと書く、の2つが要る。書いていないと「分母が $0$ になる解がまぎれていないか確かめていない」と読まれる。
何がまぎれこむか(例):$\dfrac{x^2}{x-1}=\dfrac{1}{x-1}$ を同じように払うと $x^2=1$、$x=\pm1$。でも $x=1$ は分母が $0$ でもとの式に入れられないので、本当の答えは $x=-1$ だけ。払ったまま答えると $x=\pm1$ と書いてしまう。今回たまたま (1) の $0,2$ は $1$ でなく、(2) の $\pm1$ は $-\frac32$ でなかっただけ。
削られる理由:採点は「答えが合っているか」ではなく「その行からその行が言えるか」を見る。分母を払う変形は同値ではないので、条件を書かずに使うと、答えが合っていても論理の抜けとして減点される。
無理方程式の練習11(1) では2乗したあとに代入して確かめていた。分数の式も同じ「変形で増えたかもしれない解を落とす」話。
(1) $\dfrac{2x}{x-1}=2x$ ……① とおく。①の定義域は $x\neq1$。
$x\neq1$ のもとで、①の両辺に $x-1$ を掛けると
$2x=2x(x-1)$
$2x^2-4x=0$
$2x(x-2)=0$
$x=0,\ 2$
これらはどちらも $x\neq1$ を満たすので、①の解である。
$y=2x$ に代入して、$x=0$ のとき $y=0$、$x=2$ のとき $y=4$。
よって共有点の座標は $(0,\ 0),\ (2,\ 4)$
(2) $\dfrac{4x+1}{2x+3}=2x-1$ ……② とおく。②の定義域は $x\neq-\dfrac32$。
$x\neq-\dfrac32$ のもとで、②の両辺に $2x+3$ を掛けると
$4x+1=(2x-1)(2x+3)=4x^2+4x-3$
$4x^2=4$
$x=\pm1$
これらはどちらも $x\neq-\dfrac32$ を満たすので、②の解である。
$y=2x-1$ に代入して、$x=1$ のとき $y=1$、$x=-1$ のとき $y=-3$。
よって共有点の座標は $(1,\ 1),\ (-1,\ -3)$