添削数3-p41-練習15
2026-11-05・数3教科書 p.48〜49
問題
次の無限等比級数が収束するような実数 $x$ の値の範囲を求めよ。また、そのときの和を求めよ。
$$x+x(1-x)^2+x(1-x)^4+\cdots\cdots$$
書いたもの


$x+x(1-x)^2+x(1-x)^4+\cdots$
$a=x$ $r=(1-x)^2$
「この無限等比級数が収束するとき」
「$x=0$ のとき 和は $0$」
「$x\ne0$ のとき $(1-x)^2<1$ だから」(ピンクで)$|1-x|<1$
(「よって $x=0$ 和は $0$」を消して、ピンクで)「$0<x<2$ のとき」$\dfrac{a}{1-r}$
(p.49 の右上にピンクで)$\dfrac{x}{1-(1-x)^2}=\dfrac{x}{-x^2+2x}=\dfrac{1}{-x+2}$
どこがまずいか
- 収束する範囲の答えが書いてない。 $x=0$ と $0<x<2$ を別々に調べたところで止まっていて、2つを合わせた「$0\le x<2$」がどこにも無い。問いは「収束する $x$ の範囲を求めよ」なので、この1行が答えそのもの。ここが無いと、$x=0$ を入れ忘れて $0<x<2$ と答えた人と見分けがつかない($x=0$ のとき全部の項が $0$ で、公比 $r=1$ でも和 $0$ に収束する。$|r|<1$ だけで範囲を出すと $x=0$ が落ちる、がこの問題のひっかけ)。
- 和の答えも書いてない。 $\dfrac{1}{-x+2}$ は p.49 の右上に計算だけ置いてあって、「$0<x<2$ のとき和は」につながっていない。最後に「和は $x=0$ のとき $0$、$0<x<2$ のとき $\dfrac{1}{2-x}$」と場合ごとにまとめる。$\dfrac{1}{2-x}$ に $x=0$ を入れると $\dfrac12$ になって $0$ と合わないので、1つの式にまとめてはいけない。
- $x$ での約分そのものは大丈夫。 $\dfrac{x}{-x^2+2x}=\dfrac{1}{-x+2}$ は「$0<x<2$ のとき」の中の計算なので $x\ne0$ は分かっている。ただ計算が別のページの隅にあるので、「$0<x<2$ のとき」の行のすぐ下に $\dfrac{x}{x(2-x)}$ と因数分解を見せて書けば、$x$ で割っていいことが読む人にも分かる。
- $(1-x)^2<1$ の出し方を一言。 収束の条件は $|r|<1$、つまり $|(1-x)^2|<1$。絶対値を外して $(1-x)^2<1$ と書けるのは $(1-x)^2\ge0$ だから($-1<(1-x)^2$ は自動で成り立つ)。そのあと $|1-x|<1$ から $-1<1-x<1$、$0<x<2$ と1行ずつ書く。いまは $|1-x|<1$ から $0<x<2$ に飛んでいる。ここは減点されにくいが、書けば迷いがない。
- 丸は付いていて、やっていることは合っている。でも答えの2つ(範囲と和)が本文に無いので、記述では削られる。
こう書く
初項 $x$、公比 $(1-x)^2$ の無限等比級数である。
[1] $x=0$ のとき、すべての項が $0$ なので収束し、和は $0$
[2] $x\ne0$ のとき、収束する条件は $|(1-x)^2|<1$
$(1-x)^2\ge0$ なので、これは $(1-x)^2<1$ と同じ。よって
$$|1-x|<1\quad\text{すなわち}\quad -1<1-x<1\quad\text{より}\quad 0<x<2$$
これは $x\ne0$ を満たす。このとき和は
$$\dfrac{x}{1-(1-x)^2}=\dfrac{x}{2x-x^2}=\dfrac{x}{x(2-x)}=\dfrac{1}{2-x}$$
[1]、[2] より、収束する $x$ の範囲は $0\le x<2$
和は $x=0$ のとき $0$、$0<x<2$ のとき $\dfrac{1}{2-x}$