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添削数3-p48-問題7
2026-11-05・数3教科書 p.61(メモは p.57)

問題

無限等比数列 $\{r^{n-1}\}$ が収束する条件と、無限等比級数 $\displaystyle\sum_{n=1}^{\infty}r^{n-1}$ が収束する条件を、それぞれ $r$ の値で場合分けして求めよ。

書いたもの

ノートの答案ノートの答案

$\{r^{n-1}\}$ が収束するのは
$r=1$
$|r|<1$  $-1<r\leqq1$
$\displaystyle\sum_{n=1}^{\infty}r^{n-1}$ は $|r|\leqq1$
(全体をピンクで丸で囲んでいる)
p.57 のピンクのメモ:「無限等比数列の極限は $r>1$ で $\lim r^n=\infty$、$r=1$ で $\lim r^n=1$、$|r|<1$ で $\lim r^n=0$、$r\leqq-1$ で振動する」「無限等比数列と無限等比級数の違いが分かってない気がする。前者は $a_n$ がいくつに近づくか?後者は $\lim S_n$ がいくつか?」

どこがまずいか

数列の $-1<r\leqq1$ は合っている。級数の $|r|\leqq1$ は誤り(正しくは $|r|<1$)。この問題は「数列と級数で条件がどうちがうか」を見る問題なので、級数を誤ると問題の芯を落とす。 加えて、どちらも「場合分けして」に答えていない。

1. 級数で $r=1$ と $r=-1$ を入れているp.57 のメモの言い方で言うと、級数は「$a_n$ がいくつに近づくか」ではなく「部分和 $S_n=a_1+a_2+\cdots+a_n$ がいくつに近づくか」。$r=1$ のとき:$S_n=1+1+\cdots+1=n\to\infty$。項はずっと $1$ で収束しているのに、足しつづけると和は止まらない。$r=-1$ のとき:$S_n=1-1+1-\cdots$ は $1,0,1,0,\cdots$ と行ったり来たりで振動。どちらも発散なので、$|r|\leqq1$ の端の2つは入らない。$|r|\leqq1$ と書いたのは、たぶん数列の答え $-1<r\leqq1$ を「だいたい $|r|\le1$」とまとめた形。数列の条件をそのまま級数に持ってくると、ちょうど $r=1$(と $r=-1$)でずれる。

2. 「場合分けして」が書けていない問題は「$r$ の値で場合分けして」なので、収束しない範囲で何が起きるか($\infty$ に発散・振動)まで書いて初めて答えになる。数列のほうは p.57 のメモ($r>1$ で $\infty$、$r=1$ で $1$、$|r|<1$ で $0$、$r\leqq-1$ で振動)がそのまま答えの場合分けなので、それを書けばよい。級数は「$|r|<1$ のときは公式で和 $\dfrac1{1-r}$」「$|r|\geqq1$ のときは発散」を、理由つきで書く。

3. 級数で $|r|\geqq1$ が発散する理由ここが記述で見られるところ。$r\neq1$ なら $S_n=\dfrac{1-r^n}{1-r}$ で、$|r|>1$ では $r^n$ が収束しないので $S_n$ も収束しない。もっと短く言うなら「$|r|\geqq1$ では項 $r^{n-1}$ が $0$ に収束しないので、級数は発散する」(級数が収束するなら項は $0$ に近づく、の対偶)。この一言がないと、$|r|\geqq1$ を外した根拠が答案から読めない。

検算:$r=1$ で $S_{10}=10$、$S_{100}=100$ と増えつづける。$r=0.9$ なら $S_{100}=\dfrac{1-0.9^{100}}{0.1}\approx9.9997$ で $\dfrac1{1-0.9}=10$ に近づく。$r=-1$ では $S_{99}=1$、$S_{100}=0$。

図(横軸は $n$。左は数列 $r^{n-1}$、右は級数の部分和 $S_n$。赤が $r=1$、青が $r=0.5$。$r=1$ は左では $1$ にとどまるのに、右では止まらず増えていく)

123456789101xyOr=1:ずっと1r=0.5:0へ数列 r^(n-1)1234567891012345678910xyOr=1:S_n=nr=0.5:2へ級数の部分和 S n

こう書く

数列 $\{r^{n-1}\}$
$r>1$ のとき $r^{n-1}\to\infty$(正の無限大に発散)
$r=1$ のとき $r^{n-1}=1$ で、極限は $1$(収束)
$|r|<1$ のとき $r^{n-1}\to0$(収束)
$r\leqq-1$ のとき 振動する(発散)
よって収束する条件は $-1<r\leqq1$

級数 $\displaystyle\sum_{n=1}^{\infty}r^{n-1}$(初項 $1$、公比 $r$)
$|r|<1$ のとき $S_n=\dfrac{1-r^n}{1-r}$ で、$r^n\to0$ より $S_n\to\dfrac1{1-r}$。収束し、和は $\dfrac1{1-r}$
$|r|\geqq1$ のとき 上の数列の結果より $r^{n-1}$ は $0$ に収束しないので、この級数は発散する(とくに $r=1$ では $S_n=n\to\infty$)
よって収束する条件は $|r|<1$

答 数列が収束する条件は $-1<r\leqq1$、級数が収束する条件は $-1<r<1$。ちがうのは $r=1$ だけ(数列は $1,1,1,\cdots$ で収束、級数は $1+1+1+\cdots$ で発散)

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