関数 $y=\dfrac{ax+b}{2x+1}$ のグラフが点 $(-1,1)$ を通り、その漸近線の1つが直線 $y=2$ であるとき、定数 $a,\ b$ の値を求めよ。また、この関数のグラフをかけ。


$y=\dfrac{ax+b}{2x+1}$ $(-1,1)$ を代入すると $1=\dfrac{-a+b}{-1}$
$1=a-b$ …①
$b=a-1$ を代入
$y=\dfrac{ax+a-1}{2x+1}=\dfrac{a\left(x+\frac12\right)+\frac a2-1}{2\left(x+\frac12\right)}=\dfrac{\frac a2-1}{2\left(x+\frac12\right)}+\dfrac a2$
漸近線が $y=2$ なので $\dfrac a2=2$ $a=4$、$b=3$
(グラフはかいていない)
穴は2つ。
1つ目:「また、この関数のグラフをかけ」に答えていない。
問題は2つのことを聞いている($a,\ b$ の値と、グラフ)。答案は $a=4,\ b=3$ で終わっていて、グラフが無い。後半の配点はまるごと0点になる。
グラフをかくには、$a=4,\ b=3$ を入れた式を $y=\dfrac{k}{2x+1}+q$ の形に直して、漸近線と軸との交点を出す必要がある。その式も答案に無い。
2つ目:分数の部分が消えないこと($\frac a2-1\neq0$)を確かめていない。
「漸近線が $y=\frac a2$」と読めるのは、$\dfrac{\frac a2-1}{2\left(x+\frac12\right)}$ の分子が $0$ でないとき、つまりグラフが本当に双曲線になるときだけ。
分子が $0$ になると、$y$ は $x\neq-\frac12$ でずっと $\frac a2$ の定数で、グラフは穴のあいた直線になる。漸近線は1本も無い。
だから「漸近線の1つが $y=2$」から言えるのは
の2つで、答案は前半しか使っていない。
この書き方だと何がまぎれこむか:同じ手順で、もし問題が「漸近線の1つが $y=1$」だったとする。
$\dfrac a2=1$ より $a=2$、$b=a-1=1$。答えを $a=2,\ b=1$ と出してしまう。
ところが $y=\dfrac{2x+1}{2x+1}=1\ \left(x\neq-\frac12\right)$ で、漸近線は無い($x=-3,0,1,10$ で全部 $y=1$・python で確かめた)。本当の答えは「そのような $a,\ b$ は無い」。
今回は $\frac a2-1=1\neq0$ なので答えは合っている。ただ、条件を半分しか使っていない答案なので、記述では「確かめが無い」として削られうる。
$y=\dfrac{ax+b}{2x+1}$ が点 $(-1,1)$ を通るので
このとき
$\dfrac a2-1=0$ のとき $y=\dfrac a2\ \left(x\neq-\frac12\right)$ となり漸近線をもたないので、$\dfrac a2-1\neq0$。
このときグラフは直線 $x=-\dfrac12,\ y=\dfrac a2$ を漸近線とする双曲線である。
漸近線の1つが $y=2$ なので $\dfrac a2=2$、$a=4$。$b=a-1=3$。これは $\dfrac a2-1=1\neq0$ を満たす。
答 $a=4,\ b=3$
このとき
漸近線は $x=-\dfrac12,\ y=2$。
$x=0$ のとき $y=3$、$y=0$ のとき $4x+3=0$ より $x=-\dfrac34$。
グラフ:漸近線 $x=-\frac12,\ y=2$ の交点 $\left(-\frac12,2\right)$ を中心とする双曲線で、右上と左下の2本。
(答案ではこの形を座標軸の上にかき、漸近線を点線、$3,\ -\frac34,\ -\frac12,\ 2$ を目盛りに書きこむ)