$y=\sqrt{x+1}$ のグラフと $y=x+k$ のグラフが異なる2つの共有点をもつような定数 $k$ の値の範囲を求めよ。


$y=\sqrt{x+1}\ (y\ge0)$ $y=x+k$
$y^2=x+1$
$x=-y^2+1$ …① $x=y-k$ …②
①②を連立して $-y^2+1=y-k$、$y^2+y-k-1=0$ …③
「①②が異なる2つの共有点をもつとき ③の判別式を $D$ とすると $D>0$」
よって $D=1^2-4(-k-1)=4k+5>0$、$k>-\dfrac54$
(ページにピンクの斜線。答 $1\le k<\frac54$ と合わないのは自分で気づいている)
穴は3つ。1つ目は計算、2つ目と3つ目は論証。
1. ① の移項の符号
$y^2=x+1$ から $x$ を出すと $x=y^2-1$。答案は $x=-y^2+1$ と、両辺の符号を逆にしている。ここから ③ が $y^2+y-k-1=0$ になり、正しい $y^2-y+k-1=0$ と $y$ の係数・定数の符号がずれた。
2. $y\ge0$ を書いたのに使っていない
1行目で $(y\ge0)$ と置いたのはよい。でもそのあと「③が異なる2つの実数解 ⇔ $D>0$」だけで終えている。③の解には $y<0$ のものも混ざりうる。$y<0$ の解は $\sqrt{x+1}$ の値になれないので、共有点にならない(それは $y=-\sqrt{x+1}$、放物線の下半分との交点)。
反例:符号を直しても $D>0$ だけだと $k<\frac54$ になる。$k=0$(直線 $y=x$)はこの範囲に入るが、$y^2-y-1=0$ の解は $y=\frac{1\pm\sqrt5}2$ で、正は1つだけ。共有点は $\left(\frac{1+\sqrt5}2,\ \frac{1+\sqrt5}2\right)$ の1つしかない。
必要なのは「異なる2つの解がどちらも $y\ge0$」で、$D>0$・軸 $>0$・$f(0)\ge0$ の3つ。
3. 「共有点2つ ⇔ ③の解2つ」の理由を書いていない
共有点の個数を $y$ の方程式の解の個数に置きかえてよいのは、曲線上の点が $y$ で1つに決まる($x=y^2-1$)からで、これが対応の根拠。$x$ の2次方程式に直した答案と区別するためにも1行要る。ここが書いてないと、2との組み合わせで「解の個数=共有点の個数」をそのまま言ったことになり、論証の要のところが抜けて減点される。
$y=\sqrt{x+1}$ は $y\ge0$ かつ $y^2=x+1$、すなわち $y\ge0$ かつ $x=y^2-1$ と同値。
よって曲線上の点は $(y^2-1,\ y)\ (y\ge0)$ と表され、$y$ の値と点は1対1に対応する。
この点が $y=x+k$ 上にある条件は $y=y^2-1+k$、すなわち
したがって、2つのグラフが異なる2つの共有点をもつ条件は、③が $y\ge0$ の範囲に異なる2つの実数解をもつことである。
$f(y)=y^2-y+k-1$ とおくと、$z=f(y)$ のグラフ(放物線)の軸は $y=\frac12$ で、求める条件は
以上より $1\le k<\dfrac54$